比屋定の久米島紬

たまったアルミ缶を出すために歩いていたら、
なんという偶然、染めた糸の枷が干してあるのを見かけて入り込みました。
学校のすぐ隣り、5年生の子どもの家じゃないですか。
おばあさんが紬を作る人だったんですね。
ここ比屋定でも仕上げの泥染が行われていたのです。
年に一度の、染めにちょうどいい季節、ちょうどいい1日だったのですね。
この日を逃さずにすんで、よかった。
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この1年で織る分を一気に染めるのだそうです。
その量、8反(着物8枚分)。
染めはもうこれで完了、陽光の中、気持ちの良い風に揺られて、絹の光沢を輝かせています。
出来上がったテーブルセンターか何かが干してあるのかと思ったら、
糸でくくってあるのでこんなふうに小さくなるのだそうです。
いったいどんな布が出来上がるのでしょうね。
でも染める人にとっては、絞った糸をほどいた下に現れる色の方が気にかかるようでした。
「多分、赤っぽい茶色になると思うんだけど、出来上がってみるまでわからない」と。
「1~3月はサトウキビの収穫で忙しいから、4月から織り始めるけれど、
 そうとう一生懸命にやらないと、1年では織りあがらないだろうなあ。」とも。
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自宅の一階が作業場になっていました。
駐車場兼倉庫だと思っていたよ。
こんな贅沢なスペース、町中ではとれません。
クバ笠の横に畳んでおいてあるのは、アメリカー(進駐軍)が使っていた布。
うーん、こんなところに現代史が顔を出すのも、ここが沖縄だからこそ。
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下染めの染料、グール、和名はサルトリイバラ。柏餅を包む葉を採る木です。
この釜の中に水を入れ、何日もかけて煮たてて、染料を取り出します。
サルトリイバラ、名前の通り、トゲトゲでした。
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これが泥染の液です。
わざわざすくって見せてくれました。
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ダイニングキッチンの片隅に、機織り機が置いてありました。
北側から入る柔らかい日差しの下で織るのですね。
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