人寄せパンダはおことわり

英語で、ラストパーソンという言い方があるじゃないですか。まず~しそうにない、という意味の。どうも、親戚や島のみんながHe is a last person to marry.と思っていたのが私の夫だったらしい。実際本人も、女なんてくだらない、必要ないなんて豪語していたみたいだし。 さらにあまりにも前触れなしの突然の結婚だったので、すぐには信じられない人も多かったみたいです。義姉の同級生がやっているお店へ2人で買い物に行った時には、まず夫が「あの人(私のこと)、だれ?」と聞かれ、奥さん、と答えたらしく、次に私に「奥さんって、ほんと?」と確認されたほどです。 疑わなかった人たちは、おもしろがっていたのかな、(私を)見せろ、とか、見たいから連れてこいとか、悪気はないんだろうけど、まるでパンダか珍獣かという扱いで、島の人たちのあまりの臆面のなさ?(ちがっていたらごめんなさい)に閉口気味です。夫もいちいち取り合わずに、大切な人だからやたらと見せるわけには行かない、だいじにしまってあるとでも言っておけばいいんだよ。 おまけ。夫の牛舎で、夕方のエサやり。夫が仕事にも本腰を入れる気になったらしく、(私が来てはりあいができた、または物入りになったから)今は1月のセリに出す分の3頭がいるだけだけど、新しく2頭仔牛が生まれるかもしれません。妊娠したかどうかは、受精させてから50日でわかるんですって。人間と一緒で、10か月で生まれるんですって。生まれるといいな。

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続・成年会で観月会

曜日に関わらず毎月20日と決まっている宇江城の成年会ですが、週末が中秋の名月と重なったこともあり、今年は9月13日の金曜日に引っ越しです。いつもは屋内で開かれる飲み会も、今日は外です。家族連れでどうぞ、はまだまだ認知されていないようで、子どもたちは数人来ていましたが、女性は残念ながら私だけでした。 時折雲間から月ものぞき、本物の観月会となりました。観月会と名のつく飲み会は多いけれど、この夜のような本物の会は少ないそうです。会の途中では、私と夫のことも披露され、夫はもういいかげんに酔っぱらっていてしどろもどろでしたが、校長先生もあいさつ、私自身もあいさつしました。 参加している人たちと、いろいろな話ができました。瀬戸大橋をかける工事に参加した人は、3.7ミリのこだわりについて語っていました。大阪で麻薬Gメン? を退職して島に戻ってきた人とは、英語で話をしました。英語を話す機会がない、と嘆いていらっしゃったので。仕事柄か、ちょっと固いけど、お上手でしたよ。この人、三線も弾く人なんだけど、歌声サークル? も主催していて、比屋定でもやりたいな、ピアノを弾いてもらえますか、みたいな話になって、私からも、子どもたちの二部合唱に参加してもらえないかと打診しておきました。都会で暮らしていたものから見た、農業に培われたしまんちゅの気性、そこから生まれる島での暮らしやすさ等、視点が同じだからか、話が弾みました。 私は夫の配偶者として村人生活を始めるわけですが、それだけではなく、1人の個性ある人間としてここで受け…

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続・久米島で、上野千鶴子の式辞を読むことの意味

上野千鶴子の東大学部入学式式辞を読んで共感した点、(もしよかったら、1つめ「久米島はフェミニズムの島」についてはこちらをお読みください。)2つめの「変化と多様性に開かれた大学」について引用します。(改行は私。) あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。(中略)  あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。(後略)私という人間も、多分こうやって作り上げられてきたんだなあと思って。そのうえでどうやって生きていくかということだけど、私、おおむね、こういう感じで生きていると思えます。私が選んでやってきたこと、これはこれでよかったんだなという感じ。この春JICAのシニアボランティアに応募して、1次試験は合格して、もし採用されるとなると行先はジャマイ…

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久米島で、上野千鶴子の式辞を読むことの意味

2019年の東大学部入学式、上野千鶴子さんの式辞、ずいぶん話題になったみたいですね。賛「否」両論あるんだろうけど、私は素直に読んで、素直に共感しました。この文章のいったいどこに「否」があるというのか?私にはわからないな。 共感したというか、考えさせられたことというか、2つあります。1つめは「女子学生の置かれている現実」、つまり性差別について。そんなもん、どこであろうとあるに決まっているじゃないか、というのが私の感想です。ただ長年その中にいるものだから、そのことに慣れてしまってわざわざ腹を立てようとも思わなくなってしまっているし、時には自分に都合よく利用しようと思ったりするだけで。ずうずうしく、ずるく立ち回っているということか。所詮、私なりに、というレベルですが。もっと敏感さを取り戻さなくては、と思います。 さてさて、沖縄ひいては久米島ではどうかというと、かの有名なトートーメ継承問題に見られるように、沖縄は琉球王国以来の男尊女卑の国です。現在の久米島ではどうなんだろう。ここにいる私はなんといってもお客さんなので、魚もさばけない、肉もさばけない、野菜も作れない・・・等々、生活力の点ではまるで駄目でも、よく来てくれた、いてくれるだけでいいよ、です。特に過疎に悩む比屋定や宇江城では、です。 おじいもおとうも、意識としては男尊女卑が染みついているんだろうけど、日々の生活の中ではどうか?そんなこと言ってられないよ、というのが現実なんじゃないかな。男も女もこの島ではみんなよく働くし、年寄りも子どもも大切に…

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とても食べきれないさ!

人が寄ると、野菜も集まる。ピリッとからくておいしい島ラッキョウ。ここから食べられるようにするまでが、手間がかかって大変なんだけどね。おいしいから、がんばれるよ。 唐辛子かと思うくらいからいからね、と何度も念を押されたししとう。食べてみなくちゃあ、分からないさ。セロリ、持ち帰り放題。山里ゆんたくに150円で売っているのを見かけたんだけど、すごく買いたかったんだけど、あまりにも大きな株で、食べきる自信がなく、買えなかった。だから、うれしい。サラダではとても食べきれないし、スープにしよっかな。 以前、魚も肉も野菜もたっぷりくれたHTさんのおうちに、かぼちゃの煮物を届けました。だってね、それくらいのことしか、私にはできないじゃないですか。家をたずねたら、この秋カジマヤーを祝うというおばあちゃん(つまり、数えで97歳)が出てきて、初めは何のことかわからなかったみたいですが、お礼だと理解した途端、「まあそんなこと、あたりまえですのに」と、かえって申し訳なさそうでした。そういえばHKさんも、「あれ、カボチャがもう1つなっていたと思ったんだけどな、まあ誰かがとっていったんだろ。」と、食べ頃の大きなカボチャがなくなったことを、特に気にもしないという風でしたっけ。これがこの島の流儀なんだね。 HKさんにもらった骨付き豚肉、ローズマリーと白ワインで、オーブンがなくてもとてもおいしく焼けました。だけどなにせ量が多くて、とても私には食べきれそうにない。かといって、焼き立てほやほや、いい匂いを漂わせている肉をこのま…

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