トゥシヌユールとソーグヮチ

久米島では、旧暦の行事がけっこう残っているようです。だから、正月は3回あります。新暦の正月と旧正月と、後生の正月です。農業や漁業は旧暦との関連が強いので、本島でも漁業の盛んな糸満や、久米島をはじめ離島では旧暦での習慣が残っているそうです。 トゥシヌユールは年の夜、つまり大晦日、今年は2月4日でした。Aコープの広告にはごちそう用食材の写真が踊っていました。ごちそうの内容はお盆の時と同じような感じでした。年越しそばは、沖縄そばのソーキそばです。ソーキとは、あばら骨つきの豚肉です。ところによっては、門松として背の高い笹を飾ったり、大漁旗を飾ったりするそうです。 2月5日は旧正月(ソーグヮチ)、学校では特別なことはいないものの、給食がお祝いメニューでした。内地の正月は餅正月、沖縄の正月は豚正月と言われるように、豚肉を使ったごちそうで、クープイリチー(昆布の炒めもの)、中味汁、赤米黒米入りの五穀ごはん、紅芋のゴマ団子です。そうそう、同僚が、法事だか葬式だかの日に、お惣菜用にクープイリチーを買って帰ったら、こんな日になぜめでたいものを買ってくるのかと叱られたことがあったとか言っていました。 おまけ。食べ物関連、とうことで。缶詰のポークビーンズと、缶詰のカットトマトと、学校畑の大根とにんじんを煮てみました。和風チリカーンといったところかな。生のニンジンの葉は飾りのつもりでしたが、なんのことはない、全部食べてしまいました。こちらではアメリカ風生活の影響で、いろいろな缶詰が売られていますが、どれもそのままでは…

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2度目のはての浜

台風さえこなければ、朝夕はともかく、日中は真夏に戻ったかのような久米島です。9月、2回目の3連休。暑い。海へ行くしかない。連休中日の朝、天気予報を見たら明日からは雨。これはいかん、どうしても今日行かなくっちゃと、8時19分に予約の電話を入れ、着替えて、車に飛び乗って、コンビニでおにぎりを買って、8時39分にはフィッシャリーナでお金を払うという早業。思い立ったら20分後には港にいて、40分後にはもう船に乗って、1時間後には果ての浜に立っている。 お盆で台風明けの先回とは違い、波も静かで絶好のシュノーケリング日和、のはずだった。ところがこの日は満月でしかも干潮は午後2時半。そんなことまで考えに入っていなかった… 泳がずとも歩いても来られるというのはいいんだけど、魚たちのいるポイントはせいぜい水深2メートル。先回来た時は3メートルか4メートルくらいはあったのですが。気合を入れてフィンまで借りてきた私、もぐる練習をしたかったのにこれではちょっと・・・先週のスキンダイビングで、静寂の中、深い青い海の中で魚の群れに囲まれていたことを思うと、やっぱり物足りないかなあ。リーフの外側にとまっている船からは、みんな潜っているんだよなあ…普通上陸滞在時間2時間の所を3時間におまけしてもらって、シュノーケリングの合い間には朝食兼おやつを食べ、お湯のような浅瀬に寝そべり、なんのかんの言っても十分に楽しみました。帰りには3匹のウミガメにも会えたし。でも今度来るならやっぱり満潮のときかな。 家へ帰る途中比屋定バンタで、今…

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運動会の華、エイサー

夏休みのサマースクールで、朝1時間、エイサーの練習が始まりました。3年生以上の子どもたちが演じます。職員室の一隅に、こんなふうにして形も大きさもいろいろな太鼓がしまってあります。たくさんありすぎて、数える気にもならなかったけれど、300人の児童生徒がいたころの名残なのでしょうね。衣装や頭巾、腰ひも、脚絆もたくさんあります。 エイサーは、もともとは男が演じるもので、女は踊りだったそうです。けれども子どもの人数が減ってしまった今は性別は関係なし、です。本来はお盆に、帰ってきた先祖の霊を送り出すための踊りですから、振り付けもゆっくりした動きだったそうですが、今は時流に合わせて? 速くて激しい振り付けが好まれるとか。毎年エイサー演舞用の新曲が出るみたいですよ。 沖縄の老若男女は、上手・下手はともかく、みんなエイサーは踊れるそうです。小学校でやっているからねー。学校へ入る前の子さえ、ミルクのあき缶で作ってもらった太鼓を持って踊っているからね。旧盆(今年の場合は8月23・24・25日だったかな)の時期には、島内あちこちの集落で青年団を中心に披露されます。といっても、港のある南の方だけ。比屋定だけでなく、島の北側はだいたい人がいないし。集落のエイサーでは地方が三線を奏でますが、学校ではCDです。 さて運動会の晴れ舞台。子どもたちの顔がはっきりしすぎず、それでもエイサーの雰囲気を伝えられるような写真を選ぶのに苦労しました。

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お盆とエイサー 番外編

南謝門(なんじゃもん)。お盆も終わって静かになったころ、うちからいうと島の反対側なので、車でふらっと出かけました。 鳥居があるから、神社なのかな。 鳥居の根元には歌碑もありました。久米島は歌碑だらけだからね。ここでは全島角力大会も行われます。くぐると本殿?です。琉球の赤瓦。内部。香炉があります。屋根裏にはられた植物までかわいらしい。張ってある紙に書かれた意味は、いくら振り仮名があっても私にはわかりません。知っている単語から想像するに、「みなさん、2018年もよいことがいっぱいありますように」というようなことでしょう。 比嘉(ひか)の集落の人たちは、お盆の中日になるとまずこの南謝門に集まって五穀豊穣を願いエイサーを奉納します。もちろん三線の生演奏つきです。私は直接には見ていないのですが、久米島空港の観光案内所でずっと映像を流しているので、それを見ました。踊りにしても歌にしても、沖縄ではプロというものはない。すべて集落の人たちが行います。だから素朴で力強い。 その後、道ジュネーをします。他の集落で、道ジュネーってなんですか、と尋ねたことがあるのですが、はかばかしい答えは返ってきませんでした。道ジュネーは道ジュネーでしょ、というわけです。地元の人にとっては当たり前すぎて、説明のしようもない、ということなのでしょう。そういえばゆし豆腐についても同じようなことがあったなあ。「昔は小さい字(あざ)では1軒1軒回っていたそうですけどね、うちは大きいからできないんですよ。」と教えてくれた人がいました。…

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久米島のお盆ー農協「Aコープ」版ー

島いちばんのスーパーAコープの広告、おもしろくて見入ってしまいました。牛じゃなくて豚だし、中味汁とかいなむるちとか、ホルモンを使う料理なのかな。店頭では、なんといってもジューシーの素。いつもとは違って、目立つ場所に山となって置いてありました。本来はそれぞれの家庭の味があるんだろうけれど、こういいうのを使えば、なんといってもお手軽だもんね。線香は、緑色ではなく黒色だし、紙銭(あの世で使うお金。もやして届ける。)もあるんだよ。ここは台湾かい? って、一瞬思ってしまいました。

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久米島のお盆ー「主婦の店」と「山里ゆんたく」版ー

島外からみんなが帰ってきます。そして親族の家の仏壇を回って、ご先祖様に挨拶をします。仏前というのか神前というのか、ちっともわからないんだけど、とにかくごちそうを並べます。ごちそうは昔ながらのものもあるのですが、オードブルを買ってきて、というのも多くなってきているらしい。すると揚げ物が多くなるので、健康にはあまりよろしくないけど。たたでさえ飲んだり食べたりになる時期だから。沖縄県、とくに久米島では成人も子どもも生活習慣病が多いのに。 とにかく、お店では普段見ないものが並びます。主婦の店ではこんな感じ。まずはかまぼこ。赤・白・黄色の3色。添加剤なんて問題ない、関係ないよといわんばかりの鮮やかな色。この島では実質、つまり大きさが大切と見た。次は田芋。久米島産ではなく、本島産です。すでに蒸してあるので、ジューシー(まぜご飯)にいれたり天ぷらにしたり。100g150円、1個当たりだとけっこうな値段になる。 山里ゆんたくでは、サトウキビも売っていました。ご先祖様があの世へ帰る時に杖にでもするんだろうかと思ったら、ちがった。おみやげをかついで持ち帰るための棒にするのだそうです。ご先祖様はたくさんいるから、棒もたくさん、仏壇に供えるんですって。うちの前の家の人は、自分の畑で切ってきたようです。軽トラの荷台に載っているでしょう。 自分の家でサトウキビを作る人が減ってからというもの、わざわざ買ってまで供える人は少なく、かわりに果物などを供えるようになったという話です。

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