久米島の黒さーたー(黒糖)

久米島産、昔ながらの手作り純黒糖(向かって左)。おやつ村に売っています。ほのかな緑色がかかった茶色、噛まなくても舌でつぶせる柔らかさです。1かけら口にしただけで、右側の加工黒糖との違いが分かります。値段もずいぶん違うよ。純黒糖は加工黒糖の約7倍です。 職業人講話として、このお店のお嫁さんが学校へやってきて、興味深い話をしてくれました。黒糖づくりの始まりは、放棄されたサトウキビを見たおじいが、もったいない、なんとかしたいと思ったこと。以来イベント等の折に出品していましたが評判がよく、たまたま宮古島で搾り機を見つけたことから、商品化が進んだそうです。お嫁さん曰く、伝統的なモノづくりの他にも大切にしていることがあるんですって。それは、お店に来るお客さんに久米島の良さを発信することだそうです。久米島はいいところだけれど派手さはない。けれども1回ではなく2回目も来てもらえれば、その人はまずリピーターになってくれるんですって。だから新しくできたお店とか、久米島の新しい情報を伝えることができるように、すごく勉強しているんですって。 職業人としての心構えは当然のことながら、私がいいなと思ったのは、久米島のために何かをしたいと思い、そして実行するということです。黒糖づくりの後継者さえ見つけたんですよ。生活が立ち行かないというのは仕方がないにしても、定年退職後、こんな退屈な所にはいたくない、と島を離れる人もいます。比屋定や宇江城の人たちのように、島を愛して島に生活の根拠を置き続けるだけでも十分だけど、それでは現状…

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グランドゴルフ大会

例年の催しですが、今年はタイトルから「チャリティ」の一言がなくなりました。参加費が1人1000円、バザーやなんだかんだで24万円くらい集まっていたみたいです。けれどもこのお金、当然のことながら使い道が限定されるし、使える範囲も、本来公費または保護者の負担でなされるべき性質のものなので、町の教育予算が乏しく、子だくさんで親が大変だった昔ならいざ知らず、現代ではかなり不明朗なものでもあります。子どもが使う教材費まで、チャリティー収益金から補助が出ているらしく、地域のみんなで子どもを応援しようという趣旨なんだろうけど、たとえば漢字ドリルを2種類も購入するのも、自己負担額がきちんとしていないのでおこることじゃないかと思ってしまいます。 来年度は児童数が半減し、職員の数も減ることを考えると、ゴルフだけでなく、運動会も学芸会も、実際のところもう無理なのです。だから新校長になった今年は、ゴルフはやめるつもりだったのが、地域からの強い要望でやむなく、ではゴルフはやるけけれどもお金は集めない(校長)、いやぜひお金を払いたい(地域住民)、という笑い話のようなやり取りの結果、昨年の半額500円で開催の運びとなりました。 地域としては、なんとか学校存続のために協力をしたいんだよね、きっと。でも、この行事の開催のために、何度か週末がなくなるんですよ。学校の外回り清掃、前日には当日の昼食の用意、テントの設営、その他もろもろ。保護者も大変だけど、先生も大変。だから学区外の学校へ通う子もいるくらいで。保護者は学校を選べても、…

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総会のお知らせ

新緑の頃、製糖期も終わりキビの手入れで大変忙しい時期でありますが、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。さて本部落では下記の日程で部落総会を開催します。つきましてはご出席致しますよう(ママ)ご案内申し上げます。という連絡が来ました。「キビ(サトウキビのことです)の手入れ」というところが、いかにも久米島、比屋定らしくて気に入っています。キビの刈り取り・製糖工場への搬入が終わったのに忙しいというのは、勤勉な人はキビの春植え(1年で収穫できる)で忙しく、普通の人は夏植えの準備(収穫までに1年半かかる)に忙しいということです。 それにしても、ここの人たちは、集落ではなく、部落という言葉を日常的に使うのですね。私のこれまでの生活では、部落=被差別部落ということで禁句でしたが。これからは、このブログでも部落の語を使うことにします。みんなが使っているのに使わないのは、意識しすぎているようでかえって具合が悪いというものです。午後3時スタートで会費無料というと、お酒は出ないのかな。まあどのみち私は名古屋に戻るので出られないのですが。 総会といえば、日曜の朝に突然電話がかかってきて、豚汁があるから隣の集落、ちがった、部落の宇江城公民館へ鍋を持って来いだって。もちろん行きましたよ。土曜の夜に成人会総会があって、大鍋1杯の豚汁を用意したのですが、会がずいぶん荒れたらしく、大量に残ってしまったんですって。なぜ荒れたかというと、参加者の1人が暴れ出したらしいんです。暴れ出したのにはちゃんと理由があって…

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サーターつくり

サーターというのは砂糖、砂糖といっても、この地では黒糖つくりのことです。学校田の横に生えているサトウキビを刈り取り、搾って煮詰めて黒糖を作ろうというわけです。 ところが、お店がサトウキビを搾るのは2月の下旬からだということで、今年は日にちが合いませんでした。そこでmasa56さんは、古巣の久米島製糖から製糖途中の黒糖汁を持ってきてくれました。大きなペットボトルに入っています。搾りたての汁は無色透明ですが、これは既に5時間ほど煮てあるので黒っぽくなっています。1時間ほど煮詰めました。まだまだです。しゃびしゃびです。2時間経過、色が変わってきました。油断すると底の方が焦げつきかけるので、かきまわすのも真剣です。給食の時間になり、あとはmasa56さんが1人で仕上げ。甘いにおいがいっぱいです。バットに流し込んでさめるのを待ちます。 後片付けも、大変。こんな大なべが、どこの家庭にもあるらしいですよ。かといって、家庭で黒糖を作ることはなかったそうです。黒砂糖は、あくまでも換金作物だったから。4679

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映画「洗骨」

映画「洗骨」、奥田瑛二主演、沖縄で先行上映されています。隣りの粟国島(あぐにじま)が舞台です。隣りといっても、直接の船の便はないので、いったん那覇に出て、そこからまたフェリーに乗ることになりますが。粟国島には飛行場はあるけど、定期便はありません。[ここに地図が表示されます]名古屋で退職した時に、どこの南の島へ行こうかいろいろ探したとき、この粟国島にも行き当たりました。ただホームページを見たときに、町として移住のお世話はしていません、というようなことが書いてあったので、その時点で候補から外しましたけど。以前、涙石とのろし台のことを書きましたよね。 予告編を見ただけですが、海が広がる様子、家の中、お墓、そして何よりも、空気感が久米島とおんなじです。人口は久米島の10分の1弱、きっと自然豊かな、きゅぅっと久米島を小さくしたような感じなのかな。洗骨については、ちょっと違うよなと思うところもありますが、私の知識もいい加減なものだし、土地によっていろいろと違うのだろうし、映画ですからショウアップも必要だろうし、まあそういうことなのでしょう。 そういえば石垣島へいく飛行機に乗り遅れて那覇でふらふらしていた時に、「こんなはずではなかった・・・」というポスターを見かけました。那覇へ移住してきたものの、人があふれる町でしぜんが感じられない、どうしたものかと思っている人に、第2の移住を勧めていました。その点私は、バヌアツで暮らした前歴があるから間違わなかったけど。那覇では名古屋にいるのと同じだって、ちゃんとわかって…

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密着! サトウキビ刈り取り!

仕事の1年間のしめくくり、活動報告会に出かけた帰り道、偶然にも見つけました。隣りの集落宇江城で、サトウキビ収穫の真っ最中。宇江城岳のすそ野に、区画整理も赤土流出防止措置も終わった整然とした農地が広がっています。人家がないから外灯もなく、夜は真っ暗でこわいぐらいな地区なんだけど。 機械も停まっているようだったのでのこのこ入り込んでみたら、こんな光景が待っていました。ずらっとならんだこの網かご、1つでだいたい1トン、4000円(サトウキビの代金)+16000円(国の補助金)=20000円(農家の粗利益)だそうです。機械刈りの場合、葉っぱも根っこも未熟なものも全部入ってしまうから、ここからまたいくらか引かれるし、機械のレンタル料+刈り取り代が6000円、肥料だの農薬だの時には水代なども引いたら、しかも収穫は年1回だからね。大規模化しないと食べてはいけない。それでもサトウキビは台風に強く手間もさほどかからないという、この地には適した作物なのですが、長男はともかく、次男三男は外へ働きに行った方がいいよ、とのことでした。masa56さんは、うちはサトウキビをへらしてベニイモもジャガイモも作るよ、いろいろと混ぜないとね、今いちばんいいのは牛かな、って言っていたけどね。 さて、刈り取り再開です。ハーベスタの後部に網をセットし、運転席に乗り込んだら、がんがん刈っていきます。短く裁断されたサトウキビが、網の中にどんどんたまっていきます。後ろ姿も堂々と、まさに「見よ、この雄姿」。網が一杯になったら、ハーベスタから取…

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