島くとぅばあれこれ

以前に買った本「走る日本語、歩く島くとぅば」を読み終えました。予想以上におもしろかったです。島言葉について、日々の生活の中でなんとなく気になっていたことや、驚いたり腹が立ったりしたことが言語学の中に取り上げられている内容で、ちゃんと用語もついているということがわかって、私の中のもやもやも、はっきりとしてきてすっきりしました。その中から、いくつか例を挙げたいと思います。 1 ハイパーコレクション(過剰修正)方言に基づいた発音を、標準語の規則にのっとった類推から修正してしまうこと。それで私の感覚からすれば、発音とはまったくかけ離れた沖縄独特の表記が生まれたらしいのです。三線の先生が、うちなーぐちのわからない私のために、歌詞をひらがなで書いてくれることがあります。これがまた、どう発音したものか、さっぱりわかりません。先生は70歳代の方なので、旧仮名遣いだからわからないのかなあ、なんだか他の活字本に書いてあるのともちがうしなあ・・・と、ずっともやもやしていましたが、このせいだったのかも、と納得しました。 2 動詞の命令形。「しれ!」「見れ!」「食べれ!」っていうんですよ。どうも、若い人がよく使うらしい。学校でも子どもたちが使っているのをよく耳にします。「~させる」等の使役表現については、もっとぐちゃぐちゃで、ほんとわからない。 3 二人称「おまえ」老若男女を問わず、相手のことを「おまえ」と呼ぶんですよ。女の子がそう言っているのを聞くと、ドキッとします。この言い方、なかなか由緒のある言い方なのだとは分…

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kindleファイアがやってきた

今回の帰省では、いつものノートパソコンは持ってきませんでした。どこかへ寄って遊んでいたわけでもないから、うちにあるデスクトップを使えばいいので。lそれであらためて思ったんだけど、身軽っていいです。古いノートパソコンだから、けっこう大きくて重い。 で、春休みに遊びに行く時用に、軽いのを欲しいなと思って、息子たちに聞いたら、何がしたいのって聞き返されました。まあ、フェイスブックとブログのアップと、メールのチェックと、あとはどこで何をするのかという、ちょっとした調べものくらいかな、と答えたら、そんなの全部スマホでできる、だからガラホなんてやめとけって言ったでしょとさんざん言われたものの、まあ見に行こうと連れられてビッグカメラへ。おすすめはサーフェスか富士通の最軽量ノートパソコン。サーフェスはおしゃれ、特にキーボードがおしゃれで、つまり、実用的ではない。すくなくとも私の視力にとっては。 富士通のノートパソコンは本当に素敵でした。でもすでに2台も持っている私は購入に踏み切れず、タブレット売り場へ。そこではたと気が付きました。あれ、キンドルファィアもタブレットじゃないか。kindleはそろそろ買い替え時期だと思っていたんだし。そんなわけで、あっという間にKindle fire が自宅にやって来ました。セッティングは息子がやってくれました。私好みのかな入力の設定が大変だったみたい。デフォルトでもGoogle日本語入力でも、私が慣れ親しんでいるqwerキーボードでのかな入力は設定がない。今時かな入力なんて、絶…

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「走る日本語、歩くしまくとぅば」

たまたま新聞の書評欄で見かけた本です。「沖縄の人は『クーラーが逃げる』と言うけれど・・・」という文を見て頭の中が???でいっぱいになりました。そばにいた同僚に「ほんとうにそんなこと言うの?」と聞くと、かえってきたのは肯定の苦笑。意味を尋ねると「窓を開けると・・・」さすがにそこまで聞けば私でも見当が付きました。冷気が逃げていくという意味ですね。 走る日本語、歩くしまくとぅば (ボーダー新書)132456 出版社の説明によると、こうです。沖縄には変わった表現がたくさんある。時計が歩いたり、三線が歩いたり、人が海を歩いたり、クーラーが逃げたり……。どうして「しまくとぅば(沖縄の言葉)」ではこのような表現になるのだろうか。言語学者である著者が体験した沖縄の言葉へのとまどいと、沖縄社会における言葉の変化を読みやすいコラムで論じた、これまでにない視点から浮かび上がる琉球語の世界。大好評の『しまくとぅばの課外授業』につづいて、学問的的な視点でより深く面白く、沖縄の言葉の世界を楽しめる、待望のボーダー新書です。著者は言語学者ですが、私同様ウチナンチュではなく、沖縄の言葉にとまどったというのであれば、京都を中心とした文化圏の周辺の地である琉球には、言語が古い形で残っているという、学生時代の古い知識しかない私にも、軽い気持ちでおもしろく読めるんじゃないかなと思って、注文。「学問的な視点で」というところがちょっと気になりますが。だってアマゾンの説明では、「独自の視点で」でしたから。多分売りやすくするために変えたので…

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アレンジ

ビアノの練習、続けています。勤務時間終了の午後4時になるといつもいそいそと体育館へ向かう私。花と畑の水やりもかねて、土日もたいてい学校へ出かけています。慣れてきたというか耳が肥えてきたというか、初めはあんなに感激した音楽室のグランドピアノも、今弾いている体育館のグランドピアノに比べると物足らなく思えてくるほどです。人間、贅沢にはきりがない。 ここ1年ほど同じアレンジャーの曲をずっと弾いていました。この2冊です。ピアノを弾かない人でも、CDを聴くだけでも価値はあると思う。ピアノソロ 「プロフェッショナル・ジャズ・ピアノ」 松本圭司 【CD付】ピアノソロ 「プロフェッショナル・ジャズ・ピアノ」 中島 徹 【CD付】 さすがにちょっぴり飽きてきたので、違った感じの楽譜を探そうかと思ったんだけど、なかなか見つかりません。仕方がないので、つなぎでいいか、クリスマスだし、と、ジングルベルの楽譜とこの冊子を買いました。月刊Pianoプレミアム 極上のピアノ2018秋冬号テレビドラマの曲はほとんど見ないから関係ないけど、ジャズ系の曲が3曲分入っていたので。 曲のアレンジって、難しいですね。装飾音がいっぱいでキラキラしていれば派手だけど、見かけ倒しになりがちだし、旋律に頼っただけのものは、リズムがおざなりで甘ったるいムード音楽になってしまうし。原曲に忠実なアレンジ、といえばそれはそれでいいんだろうけど、つまりは非個性的ということで、物足りない。Jazzのことなんて知らなかったのに、初めっからいいのを、そして難…

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「琉球の歴史」を読んでいます

仲原善忠全集第1巻歴史編の中から、「琉球の歴史」を読んでいます。仲原善忠とは、久米島に生まれ育った人で、大正ー昭和期の地理学者であり、成城学園を支えた教育者でもあり、文学そして歴史をひっくるめての沖縄研究者でもありました。戦後彼が沖縄の中学生のために書いた歴史が「琉球の歴史」です。標準語で、しかも平易な言葉で物語を語るかのような口調で書かれているので、私にはうってつけの本です。彼の生家は町が買い上げ、修復して今は島ぐらしコンシェルジュのオフィスとなっています。フールと呼ばれるトイレ兼豚小屋。石垣でこそ囲まれてはいませんが、前面は立派な防風林、後ろはそのままジャングルに続いています。善忠と彼の弟の善秀の共著「久米島史話」というものを読みたいと思っているのですが、島の図書室の全集にはちょうどそれが入っている巻だけがないんです。係の人に聞いてみたら、誰かが持ち出してそのままになっているんじゃないかって。うちにも何巻だったかあったと思うから、探してみましょうね、だって。見つかるといいな。 なぜ「久米島史話」にこだわるかというと、それは久米島の人が語った久米島の歴史だから。バヌアツにいたときに思ったんだけど、彼らは自分たちの言語で自分たちの何かを表現するという習慣がない。隣りのニューカレドニアに至っては、自分たちの共通言語さえない。洗練された言語と土地に根付いた歴史と、その良き代弁者と、この小さい島でこの3者がそろうというのは、すばらしく幸運なことだと思うから。はからずもこの島に縁のできた人間として、私も…

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「久米島の人と自然」

島の図書室で見つけた「久米島の人と自然」という本を読んでいます。2009年から2012年にかけて行われた「久米島応援プロジェクト」の成果と課題をまとめた本です。「久米島応援プロジェクト」というのは、多様な専門性をもつ研究者や実務家が協力して、南西諸島での生物多様性保全モデル活動の展開と普及を図るため。南西諸島の中からなぜ久米島が選ばれたかというと、久米島は小さい面積なのに、その成り立ち(昔は中国大陸と陸続きだった、火山帯、サンゴ礁など)ゆえに生物の多様性が高く、固有種や絶滅危惧種も存在しているから。 いちばんの問題は、サトウキビ畑からの赤土の流出による環境汚染(7/7「赤土から海を守る」)。その現状や問題点、対策がくわしく書かれていました。 いちばん心を打たれたのは次の部分です。私も、このように願ってやみません。というか、願わない人はいないでしょう。「球美(くみ)島と呼ばれた久米島は稲作の水田が広がる美しい風景がありましたが、 その風景を取り戻そうという試みがあります。 島で昔からの伝統である稲作は、水や土を留める栽培方法です。 サトウキビ畑を赤土流出の心配の少ない、かつての棚田に戻すことによって、 将来的に、島の高台から望む棚田とその向こうに広がるサンゴ礁の海の大変美しい風景が 観光客を呼ぶかもしれません。 さらに、ここで採れたもち米や、久米島産のベニイモなどを使った地元料理が味わえる、 ステキな農家レストランやカフェができれば、個性的な地域産業として、 話題になるだけでなく雇用創出にも貢献…

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